Cubase 12 リリースノート

Cubase 12.0.70

更新内容

2023/6/28 公開のメンテナンスアップデートです。VST 3 SDK 関連の更新、トラック読み込みや MIDI Remote の改善、Dear Reality 社プラグインへの対応を施しています。

機能の改善

VST 3

VST SDK 3.7.8 の新しいプラグイン差し替え処理に対応

トラックの読み込み

プロジェクトやトラックアーカイブからトラックを読み込んだ際に、以下のルーティングを正しく反映するよう改善しました。

エフェクトセンド

MIDI 出力ポート

グループチャンネル

MIDI Remote

ピアノ鍵盤にラベルがアサインされているデバイスへのマッピングをより確実にしました。

安定性

以下における安定性を向上しました。

HALion Sonic とライセンス無効のコンテンツを含むトラックアーカイブを読み込んだ際

サンプルエディターで複数のクリップを開き、波形を編集した際

サードパーティ

Dear Reality の Spatial Connect プラグインに対応

Cubase 12.0.60

更新内容

2023/3/30 公開のメンテナンスアップデートです。ARA エクステンションの動作、MIDI Remote やオーディオ書き出し、MIDI 録音に大きな改善を施した他、全般的な機能と安定性が向上しています。

機能の改善

ARA

エクステンションが適用されたトラックのバウンス時の問題を解決

SyncroArts Revoice をエクステンションとして使用した際にリファレンストラックが見れるように改善

Melodyne エクステンションの Undo / Redo 時の問題を解決

Antares Auto Tune エクステンションが下ゾーンの代わりに自動的に独立ウィンドウとして開くように変更

書き出し

外部ハードウェアのルーティングを用いたプロジェクトで、オーディオを書き出す際のレイテンシー補正を改善

多くのヒットポイントを含むプロジェクトでの “選択されたトラックの書き出し” や “トラックアーカイブの読み込み” 機能の動作を向上

Broadcast Wave ファイルの書き出し時に正しいチャンネルを記述した iXML メタデータが含まれるように改善

MIDI Remote

HXW Avatar EMK-25 MIDI キーボードのスクリプトを追加

Github 経由で MIDI Remote API ドキュメントを配布

プラグインを他のチャンネルに移動した後もフォーカスクイックコントロールが継続して使えるように改良

MIDI コントロールサーフェスのエディターが異なる CC ナンバーを用いる複数の 14bit/14bit NRPN コントロールに対応

特定の OS 言語設定において、プラグインのインターフェースでコンテクストメニュー “MIDI Remote マッピング用に選出” を使用したときにマッピングアシスタント上でパラメーターマッピングが見当たらないと表示される問題を解決

マッピングアシスタントでマッピングの変更をリスト通りに行えるように改善

複数の MIDI Remote デバイスを含む Mixer バンクゾーンの設定においてパラメーター割り当てが失われる等の不具合を解決

その他全般

リニア / 置き換えモードでプリロールを有効にした状態で、既存の MIDI パートに上書き録音した際に最初のノートが発音される問題を修正

録音後に短い MIDI パートが適切に選択できるように改善

Renderer for Dolby Atmos のソーストラック割り当てを変更した後でもオーディオオブジェクトの接続が維持されるように改善

macOS 環境での初回起動時、内蔵オーディオが自動的に選択されるように変更

マクロコマンドに “選択した最初のトラックの名前を変更” が加えられた際に編集メニューにアクセスできなくなる問題を解決

FX チェーンプリセットによってプラグインを読み込んだ際に Quick Control を継続して使えるように改善

トラック複製の際に Quick Control を正常に使えるように改善

サンプラーコントロールのピッチセクションでオクターブのパラメーター値を +/-5 に設定できるように改良

Windows OS より提供される “Microsoft GS Wavetable Synth” MIDI ポートは技術上の理由により使用不可になり、スタジオ設定の MIDI ポートリストに表示されず、トラックの MIDI 出力としても選択不可になりました。プロジェクトを開いた際に “接続未決定” の警告が出た場合はリマップを検討してください。

プラグイン

REVerence で IR データが見つからなくなる問題を解決

MixConvert の設定がプロジェクトと共に保存されない問題を解決

Tube Compressor 使用時に完全なシグナルパスを含めてレンダリングするとノイズが発生した問題を解決

安定性

以下における安定性を向上しました。

マーカーウィンドウで特定の文字を入力する際

Apple シリコン搭載コンピューターで VST AmbiDecoder プラグイン上で Embody Immerse プロファイルを選択する際

Antares Auto Tune 10 を ARA エクステンションとして使用する際

Control Room で SuperVision を使用している状態でオーディオを書き出す際

コピーを共用されているオーディオイベント上の VariAudio パラメーターを変更する際

Cubase 12.0.52

更新内容

2022/11/22 公開のメンテナンスアップデートです。ADM ファイルの書き出しに関する問題の報告を受け、早急に対処する Hotfix としてこのバージョンをリリースしました。

機能の改善

Dolby Atmos

LFE シグナルをソーストラックに含む複数のオブジェクトを ADM ファイルとして適切に書き出せるように改善しました。

MIDI Remote

MIDI Remote API 関数 "makeRepeating" と "mOnChangePluginIdentity" が正常に動作するよう改善しました。

VST

古いプロジェクトを開く際、より新しいバージョンのプラグインがある場合に自動で差し替える機能を改善しました。

Cubase 12.0.50

更新内容

2022/11/3 公開のメンテナンスアップデートです。MIDI Remote に新しいスクリプトと機能を加えると共に、既存機能やユーザーインターフェースの改良、全般的な安定性の向上を施しました。

機能の改善

MIDI Remote

スクリプト

下記の Akai 製 MIDI コントローラーのスクリプトを追加しました。

Akai MPK261

Akai MPK mini mk2

Akai MPK249

Akai APC40 MK2

Akai APC Mini

サーフェスエディター

MIDI Remote サーフェスエディターを全般的に改良し、いくつか機能を追加しました。MIDI Remote API 経由で MIDI Remote Script を記述する段階で大きな可能性が実装されていますが、今回はサーフェスエディターを用いて実際のハードウェアにより外観を似せられるようになりました。

MIDI コントローラーサーフェスの追加

新しい MIDI コントローラーサーフェスを追加する際、MIDI 出力ポートの選択が必須ではなくなりました。ただしこの状態で作成されたサーフェスはメッセージを受信することができないため、プロパティの「ハードウェアに送信」項目は選択不可になります。

アイテムの配置 / 学習モード / プロパティ

受信する MIDI メッセージの学習モード設定を完了させなくてもアイテムを配置できるようになりました。

サーフェス画面右上の “+” ボタンを使い、入力される MIDI メッセージを学ばせる必要なくアイテムを配置できます。

完了した後、プロパティからメッセージを手動で設定します。

メッセージ欄から MIDI Monitor ポップアップを開き、ここで特定の MIDI 入力メッセージを選べます。ハードウェアによっては複数のメッセージを同時に送信することがあるため、便利です。

ツールバーから、MIDI 学習機能をバイパスできます。これはお持ちの MIDI Remote コントローラーデバイスが問題のあるメッセージを送信し、学習手順を混乱させるような場合に便利です。

基本的に、設置されたアイテムのすべてのパラメーターはプロパティから後で編集することが可能です。

追加のサーフェスエディターアイテム

画面左側のアイテムリストや対応するプロパティから、以下のアイテムを使えるようになりました。

ピッチベンド、モジュレーションホイール

X/Y パッド、X/Y ジョイスティック(X、Y 軸ペアのメッセージが必要。MIDI Monitor ポップアップから選択可)

プッシュエンコーダー(ノブに加えて「押す」パラメーターを持つ)

ピアノキー(可変キーボード範囲と共に、装飾要素に用いる。このアイテムへのホストパラメーターのマッピングは不可)

ランプ

ブラインドパネル(リモートデバイスのコントロールの装飾要素に用いるが、MIDI メッセージには使えない。このアイテムへのホストパラメーターのマッピングは不可)

プロパティでのシェイプ設定

ボタン、ブラインドパネル、ランプはプロパティから四角または円形を選べます。

フェーダーの動作

フェーダーはリサイズ設定に応じて、自動的に垂直または水平に表示されます。

ラベル欄

アイテムにラベル欄を追加できます。

アイテムの最上部をクリックして欄を作ります。

この方法で個別のアイテムや複数のアイテムをグループとして設定できます。(例: フェーダーを作成し、ラベル欄を追加し、MIDI Remoteマッピングアシスタントの機能ブラウザーから「選択トラック」の「ボリューム」をマッピング。ラベル欄が表示され、プロジェクトのトラック名に応じて命名されます)

その他の改良

アイテムやカーソルのクリックおよびドラッグ操作を改善

適切に設定されていないアイテムをオレンジ色でマーキング(MIDI メッセージの設定が不適切、または他と重複するメッセージの設定を試みた場合はマーキングされ、そのままサーフェスエディターを閉じると破棄されます)

左側のアイテムリストと右側のプロパティをスクロール可能

複数選択されたアイテムを適切にハイライト表示

プラグイン

(Windows) Loopmash FX を拡大表示した際の UI を修正

Frequency プラグインにて、ダイナミックフィルターの Start 表示を修正

Frequency プラグインにて、ダイナミックフィルターの Start 表示を修正

MultiTap Delay の Pitch Sifter モジュールを 100% に設定した際にドライシグナルを完全にミュートするように修正

VST Amp Rack と VST Bass Amp で、エフェクトの順を意図通りに変更できるように修正

その他全般

 ベジェ曲線のオートメーションデータを含む範囲をサイクルモードで再生した際、人工音が発生しないよう修正

オーディオ接続ウィンドウで出力バスプリセットを読み込んだ後、Control Room でメインミックスが聴こえなかった問題を修正

位相同期の AudioWarp を適用したイベントで、選択範囲からクリップを作成する機能が正しく動作するよう修正

「フェードと共にサイズ変更」の制御ツールを使う際、該当トラックに範囲選択がされている場合はフェードの終点が意図通りに変化しない問題を修正

「選択ツールを統合」モードが有効になっている場合、「フェードと共にサイズ変更」の制御ツール使用時に画面が正しく反映されるように修正

「オーディオミックスダウンの書き出し」にてプロジェクトと異なるサンプリングレートにファイルを書き出す際のパフォーマンスを向上

リンクされたオーディオトラックをフリーズする際、インサートエフェクトが正しく反映されるよう修正

チャンネル分割形式の Wave ファイルをドラッグ&ドロップで読み込む際、正しいチャンネルのトラックが作成されるよう修正

オーディオファイルを空白部分にドラッグし、自動作成されたトラックにおいて、インサートプラグインが正しくオーディオを処理するように修正

サンプルエディターにて、VariAudio のノートセグメントが正しく表示されるように修正

スコアの印刷ページ設定を変更した際、ページが正しく表示されるように修正

プロジェクトウィンドウでMIDI イベントが正確な位置に表示されるように修正

アレンジャートラックでのチェーンの設定にビデオ再生が正しく追従するように修正

トランスポートをフレーム単位で微調整した際、ビデオフレームが正確に表示されるように修正

安定性

以下における安定性を向上しました。

テンポ検出を行い、他のツールに切り替えることでテンポ検出を終了させた場合

グループトラックのパラメーターにオートメーションを施した際

Dolby Atmos プロジェクトにてオブジェクト設定が不完全な場合

数百のオフライン処理を施したファイルを含む大規模なプロジェクトを読み込んだ際

他のプロジェクトやトラックアーカイブから、同じトラックを二度読み込んだ際

環境設定 > 編集操作 > 「カーソル位置のイベントを自動的に選択」 を有効にし、サンプルエディター上の「リージョン」を有効にした際

フリーズしたトラックを削除する際

Cubase 12.0.40

更新内容

2022/8/3 公開のメンテナンスアップデートです。MIDI Remote に新しいスクリプトと機能を加えると共に、ARA その他全般的な修正や安定性の向上を施しました。

MIDI Remote

Arturia KeyLab Essential のスクリプトを改良し、未実装のショートカットを追加

Control Room 関連機能を追加

プロジェクトマッピングの設定がグローバルマッピングに正しく変換されるように修正

ワークスペース機能を使って MIDI Remote を下ゾーンで表示する際の挙動を修正

Novation Launchkey MK3 88 のスクリプトを追加

ARA

「エクステンション結果を固定」機能を PCM 以外のクリップに適用した際の不具合を修正

Melodyne ARA エクステンションを用いたイベントの削除でノートデータが失われないように修正

ARA エクステンションを用いたイベントのコピー/複製動作を修正

プラグイン

VST Bass Amp で Quick Control を有効にした際のユーザーインタフェースを改良

Frequency 2 を 7.1.4 チャンネルで使用した際の挙動を修正

Frequency のバンド On/Off のオートメーション動作を修正

Reverence を用いたプロジェクトを異なるコンピューターで開いた際、外部 IR データの読み込み速度を向上

SuperVision の Peak/RMS メーターの挙動を修正

FX Modulator で高速のボリューム変調を設定した際の挙動を向上

MixConsole のクイックリンク機能を Squasher プラグインの入出力パラメーターにも追加

サンプルエディター

イベントの開始/終了/スナップのハンドル表示を修正

ワープマーカーをすべてのズーム値で編集できるように改良

複数イベントでの VariAudio セグメントのストレッチ動作を修正

ユーザーインターフェース

低解像度表示でのプロジェクトのスクロールの際にグリッドが切れないよう修正

無音部分での波形が2ピクセルで表示されることがあった問題を1ピクセル表示に修正

下ゾーンでサンプルエディターを用いた際の波形の補間表示方法を統一

その他全般

トラックバージョンの複製時にベジェ曲線を正しく反映

オーディオアライメントで複数の参照元を選択した際の挙動を修正

全言語モードにてワープアルゴリズムのカスタム設定ダイアログを情報ラインから開けるよう修正

リストエディターでの編集に関する不具合を修正

ロジカルエディターが専用ウィンドウで開くよう変更

クリックパターンエディターで 1/32 に設定した際にパターンが途切れないよう修正

マスターおよび SuperVision にて 7.1 ch 設定のラウドネス測定値が ITU-BS.1770-4 に準拠するよう修正

環境設定 > VST > 「ミュート時は Pre Send もミュート」設定が正常に保存されるよう修正

Nuage Master ユニットの Numeric Pad の矢印キーで正常にマーカー移動できるよう修正

スコアエディターでのマウスホイールの縦スクロールの挙動を修正

スコアエディターでの線の編集における使い勝手を改良

VariAudio での縦スクロール速度のばらつきを修正

macOS 環境で起動時と “Cubase について” 画面で使用しているモード(Intel/Apple) を表示

安定性

以下における安定性を向上しました。

オーディオミックスダウンの書き出しを中止した際

「フェードを選択範囲に合わせる」機能の使用時

環境設定 > 編集 > 「カーソル位置のイベントを自動的に選択」有効状態でサンプルエディターのズームを変更する際

VariAudio 上でスケールアシスタントを使用する際

AmbiDecoder の出力をヘッドフォンからスピーカーに切り替えた際

MediaRack からプロジェクトに MIDI ループをドラッグした際

Cubase 12.0.30

アップデート内容

2022/6/8 公開のメンテナンスアップデートです。パフォーマンスや安定性の向上、および全般的な改良を含みます。

パフォーマンスと安定性の向上

アプリケーション終了時に発生することがあったいくつかのパフォーマンス上の問題を改善。また Vienna Ensemble Pro 使用時のパフォーマンスも向上しました。

特定のシステムにおけるパフォーマンスの問題に関しては引き続き調査を行い、今後も改良を続けていきます。このアップデートの適用後も問題が継続する場合は、Steinberg フォーラム(英語)にご連絡ください。

プラグインの空白表示について

プラグインを表示した際や作業中、パネルの左右に空白のスペースが表示される場合があった不具合を修正しました。

改良・修正点

編集

ミュージカルモードでのタイムストレッチされたクリップの編集時の挙動を修正

範囲選択ツールでのコードイベント移動時の挙動を修正

タイムワープツールから他のツールに持ち替えた際にタイムラインのフォーマットが不意に変わる不具合を修正

プロジェクトロジカルエディターのプリセット読み込み時の不具合を修正

環境設定でタイムストレッチのアルゴリズムを変更した際、「タイムストレッチしてサイズ変更」モードでの選択ツールの挙動を修正

フリーワープツールで複数の選択イベントにワープマーカーを追加する際の挙動を修正

その他全般

トラックコントロール設定ウィンドウの挙動を修正

Apple シリコン搭載 Mac にて、AAF ファイル読み込み時にエラーが表示された問題を修正

ARA エクステンションを含むオーディオクリップの書き出し時にエラーが表示された問題を修正

AIFF クリップを ARA エクステンションで処理した際、オーディオファイルに歪みが生じる問題を修正

イベントのマーキングにおいてイベントの ID と説明ラベルが逆になる不具合を修正

MixConsole 上で Ambisonics チャンネルを追加する際の挙動を修正

出力バスで MixConsole のチャンネルリセット機能を使用した際の挙動を修正

サンプルエディターでの VariAudio セグメントの色分けをコードトラックに正しく追従

チャンネル設定ウィンドウでの右クリックメニューからプリセットを読み込む際の挙動を修正

サンプルエディターで VariAudio 使用時の、縦方向スクロールの挙動を修正

Control Room での MIDI Remote マッピングを修正

マッピングアシスタントのマッピングリストの表示順を修正

パフォーマンス

プロジェクトを閉じる際のパフォーマンスを向上

Vienna Pro Ensemble プラグイン使用時のパフォーマンスを向上

Roomwerks VST3 プラグインの挙動を修正

大規模なプロジェクトでオートメーションの表示/非表示を切り替える際の画面表示の反応を向上

Windows でアプリケーション終了時に異常に時間がかかる場合があった問題を修正

安定性

以下における安定性を向上しました。

ビデオトラック付きのトラックアーカイブの読み込み時

プロジェクトからのトラック読み込み時

VariAudio の操作時

スコアエディターの操作時

オーディオアライメントの操作時

ネットワークドライブの使用時

ビデオ

GoPro VR Player とのネットワーク接続時の不具合を修正

ビデオウィンドウおよび書き出されたビデオでのタイムコードオーバーレイの精度の不具合を修正

Cubase 12.0.20

アップデート内容

2022/4/27 公開のメンテナンスアップデートです。MIDI リモート機能へのいくつかの改良、およびアプリケーション全体へのさまざまな修正や改良を含みます。

パフォーマンスと安定性の向上

CPU やプラグイン、MIDI リモートコントローラー、プロジェクト設定や環境設定によって発生したいくつかの動作速度に関する問題を修正しました。特に多数の CPU コアを含むシステムでの使用時やバッファーサイズを下げた際にパフォーマンスが向上します。

特定のシステムにおけるパフォーマンスの問題に関しては引き続き調査を行い、今後も改良を続けていきます。このアップデートの適用後も問題が継続する場合は、Steinberg フォーラム(英語)にご連絡ください。

改良・修正点

MIDI Remote の改良

MIDI Remote マッピングアシスタントと MIDI コントローラーサーフェスエディターには引き続き改良を加えていきます。以下は 12.0.20 で追加したいくつかの機能です。

MIDI コントローラーサーフェスエディターがトリガーパッドと水平フェーダーに対応

画面上のアイテムのダブルクリックで MIDI Remote マッピングアシスタントを表示

MIDI Remote マッピングアシスタントでマッピングを「固定」から「選択トラック」に変更可能になり、異なるプロジェクト間での使用に対応

マッピングアシスタントのマッピング設定部分にいくつか説明文言を追加

サーフェスのヘッダーに、コントローラースクリプトの無効化や書き出しなど、いくつかの機能のポップアップを追加

「+」ボタンでのデバイス追加時に「スクリプトの読み込み」機能を追加

その他全般

インプレイスレンダリングでの「1つのファイルへの書き出し」の動作を修正

プロジェクトロジカルエディターの「実行」動作を修正

VariAudio で複数パートを編集している際のノートセグメントの表示不具合を修正

チャンネル設定ウィンドウでのチャンネルの出力設定の不具合を修正

サンプルエディターでイベントの範囲選択を変更した際のスクロール動作を改良

アプリケーションの言語設定変更後にプロジェクトを読み込んだ際の、プロジェクト設定での録音フォーマットの不具合を修正

StepDesigner MIDI プラグインのプリセット保存の不具合を修正

Vienna Ensemble Pro プラグイン使用時のパフォーマンスを向上

トランスポートバーでの早送り/巻き戻しボタンの挙動を修正

VST MultiPanners でのオートメーション書き込み時(タッチモード)の不具合を修正

ジョブキューのオーディオ書き出しのキャンセル時の不具合を修正

アクティブ状態のオーディオクリップで VariAudio 使用時のみにピッチカーブを表示するように変更

キーエディターの十字カーソルの横線のずれを修正

アプリケーション起動時に使用できないネットワークデバイスの扱いを改良

マーカーウィンドウでの属性表示を修正

安定性

以下における安定性を向上しました。

SpectraLayers のトラックエクステンションでの使用時

プロジェクトロジカルエディターでのトラックインサート/センドのバイパス設定時

Cubase 12.0.10

アップデート内容

2022/4/13 公開のメンテナンスアップデートです。Dolby Atmos での音楽制作機能を新搭載した他、パフォーマンスや安定性、および全般的な改良を含みます。

また同時に Cubase Pro 12 体験版も公開しました。これまで Cubase Pro の起動に必須だった USB-eLicenser が不要になったため、どなたでもより気軽に Cubase をお試しいただけます。

Dolby Atmos での音楽制作

Cubase Pro に Dolby Atmos 音楽制作機能を搭載しました。内蔵された Dolby Atmos Renderer と VST MultiPanner により、Cubase 12 単体で Dolby Atmos イマーシブサウンドでの音楽制作が実現します。専用のスピーカーをお持ちでない場合も、ヘッドフォンでのバイノーラルミキシングが可能です。詳しくは新機能ページや YouTube もご参照ください。

その他の改良

複数のトラックを選択し、同時にフリーズ / フリーズ解除することが可能になりました。右クリックメニューやショートカット、リモートコントローラーからも適用可能です。

マーカーウィンドウのデザインを刷新しました。

環境設定から、イベントの説明にファイル名を加えるかを選択できるようになりました。

パフォーマンスと安定性の向上

Cubase 12.0.0 で発生したパフォーマンスと安定性の問題について、さまざまな環境での調査と対策を行い、12.0.10 では大幅な向上を実現しました。特定のハードウェアやプラグイン、設定などにおけるパフォーマンスの問題に関しては引き続き調査を行い、今後も改良を続けていきます。このアップデートの適用後も問題が継続する場合は、Steinberg フォーラム(英語)にご連絡ください。

改良・修正点

Audio Warp

フリーワープツールを選択するキーボードショートカットを追加

タイムストレッチしたオーディオイベントでのワープマーカーの不具合を修正

位相同期でのオーディオワープに関する人工音の問題を修正

位相同期でのオーディオワープにクロスフェードを用いた際の問題を修正

MIDI Remote

標準対応のスクリプトを「+」ボタンから追加でき、MIDI ポートが自動検出できない場合に手動設定できるようになりました。

プラグインのクイックコントロールにリモートコントロールエディターで定義したパラメーターの名前を表示できるようになりました。

MIDI コントローラーサーフェスエディターの属性部分に「ハードウェアに転送」を追加しました。デバイスによっては Cubase へのデータ送信時と受信時に異なる解釈をする場合があるため、無効化した方がよい場合があります。

機能やパラメーターの割り当てられていないサーフェスコントロールはハードウェアデバイスからの MIDI データを該当トラックに送ります。

クイックコントロールと併用した場合、パラメーターのカスタム名がよりスムーズに動作します。

手動で読み込んだ MIDI リモートスクリプトを正常に有効化できます。

標準搭載のデバイススクリプトの複製した場合、マッピングアシスタントに正常に反映されないことがある問題を修正しました。

MIDI リモートフェーダーのバンクとマッピングページの切り替えに関する問題を修正しました。

Arturia Keylab Essential 88 を適切に自動検出できるようになりました。

その他全般

オーディオアライメントの適用により、リファレンスとターゲットのクリップが一部重なっている場合に不要なフェードが作成される問題を修正

クロスフェードエディターの画面表示を修正

WAV ファイル書き出しに際する外部アプリケーションとの互換性を向上

特定の WAV ファイルを読み込めない問題を修正

MIDI デバイスパネルが見つからない場合に関する問題を修正

コンテンツが見つからない場合のメッセージを修正

MixConsole のプリフィルターが、バイパス時に調整された後の挙動を修正

StudioEQ のカーブのマウスジェスチャー操作に対する反応を修正

FX Modulator のアンドゥの挙動を修正

サンプルエディターの縦ズームを変更するキーボードショートカットの挙動を修正

サンプラートラックに LFO 波形が保存されない不具合を修正

テンポトラックの節点と合わせてイベントの開始点をカーソル位置に動かす際の挙動を修正

ビデオプレーヤー設定でビデオオフセットを正常に変更できるように修正

表示設定でのトラック選択がトラックリストでのトラック選択に追従するように修正

安定性

以下における安定性を向上しました。

ビデオトラックを用いた作業時

サンプルエディターでの描画ツール使用時

MIDI リモート使用時

Groove Agent 使用時

アプリケーション起動時

Cubase 12

アップデート内容

2022/3/2 にリリースした Cubase のメジャーアップデートです。ここでは新機能ページに記載しきれなかった新しい機能や改善点、および廃止された機能などについて掲載します。

Cubase Pro 12 での新機能・改良点

ビデオトラック数を最大2に拡大

MixConsole 数を最大4に拡大

プロジェクトからの調号/拍子トラック読み込みに対応

選択した複数イベントの書き出しに対応

アドバンスドクロスフェードエディターを搭載。従来のシンプルなクロスフェードエディターも環境設定から有効化可能

パフォーマンスメーターで リアルタイム / ASIO-Guard / Peak を表示

再生中のトラックやエフェクトの追加による音切れ時間を短縮

VCA トラック数を最大256に拡大

エディターや MixConsole でのカーソル入力ダイアログを入力後に自動で閉じるように改良

サンプルエディターのグリッドをグローバルでのクオンタイズ値に設定可能(例えば3連符も可)

サンプルエディターに新しいズームモードを追加

UV22HR に代わり、Lin One ディザープラグインを搭載

ARA エクステンションをオーディオトラック全体に適用可能

ARA の一時ファイルの扱いを向上し、オーディオイベントがミュージカルモードや VariAudio、トランスポーズ、ダイレクトオフラインプロセシング、フェード、ボリュームエンベロープなどの非破壊編集を含む場合のみに一時ファイルを作成

エクステンションを恒久適用可能になり、イベントを以前にトリミングした場合でもイベントの長さを変更可能

オーディオ書き出しに際してサイドチェーンを適用可能

サンプルエディターで複数のイベントに対してワープマーカーを編集可能

フリーワープツールをプロジェクトウィンドウから直接使用可能

ワープマーカーをオーディオイベントから他のオーディオイベントにコピー可能

複数トラックのグループ編集で位相同期オーディオワープが可能

サンプルエディターの VariAudio にスケールアシスタントを搭載

オーディオコンテンツからコードイベントを作成可能

プロジェクトロジカルエディター、ロジカルエディター、インプットトランスフォーマー、Transformer MIDI プラグインを大幅に強化

新しい MIDI Remote API により外部 MIDI コントローラーを統合

プロジェクトのグリッド設定と独立したグリッド設定でナッジ操作が可能

ボリュームオートメーションの解像度をバッファーサイズに関わらずほぼサンプル精度に向上

MixConsole で長いチャンネル名を2行表示可能

StepFilter プラグインで Cutoff / Resonance のランダマイズ値を追加

FX Modulator プラグインを新搭載

Raiser プラグインを新搭載

SuperVision プラグインに Signal VU、Spectral Keyboard、Phase Balance、Level Histogram、Loudness Histogram を追加

トラックパッド、マジックマウス、マウスホイールでのズーム / スクロールを macOS での設定と同期

ビデオエンジンの改良により OpenGL が不要に

MixConvert V6 プラグインが5.1サラウンドからステレオへのダウンミックス時の Lt/Rt マトリクスエンコーディングに対応

イマーシブサウンド用の新しいチャンネル設定を搭載

オーディオエンジンの改良により AMD Threadripper(最大128物理コア)など多数のコアを搭載する CPU に対応

Apple シリコンネイティブ対応

WinRT MIDI (Windows Bluetooth MIDI) 対応

オーディオイベントの表示オプションによりクリップ名をイベント名に付加可能

サンプラートラックで AudioWarp とスライス再生を同時に使用可能

Windows 標準の HiDPI スケーリングに対応

安定性

以下における安定性を向上しました。

MIDI ファイル書き出し時

MIDI フィードバックループ発生時

新しいトラックを録音待機状態にするために複数トラックを録音待機から外す際

サンプラートラックのフリーズ時

キーボードショートカットでのビデオファイル読み込み時

日本語環境でのトラックバージョン使用時

再生中でのコードパッドのパラメーター編集時

ユーザーインターフェースの改良

サンプルエディターのインスペクターに新しいコントロールを追加

プロジェクトメニューの配列を刷新

プロジェクトウィンドウとエディターのスクロールバーのデザインを変更

追加コマンドおよびキーボードショートカット

範囲の開始/終了位置に対してフェードイン/アウト

フェードの削除

イベントサイズ変更時のフェード調整

標準のフェードイン/アウト

フェードイン/アウトの削除

選択範囲を上下左右に拡大/縮小できる追加のコマンド

イベントのスリップ編集

フェードコマンド

イベントをカーソル位置に移動(イベントの開始/終了をカーソル位置に揃える)

カーソルのナッジ(+-5, 10, 20 秒)

選択イベントからワープマーカーをコピー

範囲選択の拡張コマンド

MIDI Remote API

現在、下記の MIDI コントローラーデバイスに標準対応し、専用スクリプトを搭載しています。

これらはコンピューターとの USB 接続により自動的に認識されます。

標準でスクリプトを搭載していない MIDI コントローラーについては、コントローラーサーフェスエディターで手動でスクリプトを作成できます。

AKAI - MPKmini mkIII

ARTURIA - KeyLab Essential series

ARTURIA - MiniLab mkII

KORG - nanoKONTROL v1, v2

Novation - Launchkey Mini mk3

Novation - Launchkey mk3

Steinberg Licensing

Cubase 12 は新しいライセンス管理システム Steinberg Licensing を採用しました。今後は Cubase Pro/Artist で必要だった USB-eLicenser は不要になり、シングルユーザーライセンスで最大3台までのコンピューターでご利用になれます。

グレースピリオドアップデート

2021/11/10 以降に Cubase をアクティベートした方は、Cubase 12 への無償アップデート対象です。詳しくは Q&A 記事 をご参照ください。

Cubase 12.0.0 オペレーショマニュアル

Cubase 12 のオペレーションマニュアル(英語版)は最初のメンテナンスアップデート時に更新予定です。日本語版の公開はしばらくお待ちください。

技術上の理由により搭載終了した機能とプラグイン

非搭載の VST2 インストゥルメント: Mystic, Prologue, Specter, LoopMash

対応終了: Rewire

Apple シリコンネイティブ非対応: VST2 プラグイン(Rosetta モードで起動することで読み込み可能)

Apple シリコンネイティブ非対応: MPEX アルゴリズム

非搭載: GoPro VR プレーヤー

非搭載の VST2 プラグイン: MixConvert, SurroundPan

デモプロジェクト

Cubase ユーザーである二人のアーティストによる Cubase デモプロジェクト を公開しました。MakePopMusic YouTube チャンネル でお馴染みの Austin Hull は Cubase 12 の新機能FX Modulator、Raiser、Verve やスケールアシスタントを搭載した VariAudio を使ったポッププロジェクトを、Mendel Bij De Leij  は生のドラム録音とギターを用いたヘビーロックのプロジェクトをそれぞれ提供してくれました。彼ら自身によるビデオ解説もページや YouTube に掲載しています。

Cubase 12 体験版

Cubase Pro 12 体験版を4月に公開予定です。今回から体験版のご利用にあたってドングル不要になります。

今後のメンテナンスアップデートで追加される機能

Cubase 12 初回リリース時には以下の2つの機能は未搭載です。

Dolby Atmos 音楽制作機能により、Cubase 単体でイマーシブサウンドでの音楽制作が可能

チャンネルフリーズ機能の拡大により、複数の選択トラックに対し一度にフリーズ適用/解除が可能

Miscellaneous

Duplicated versions of the Chord Track now display the correct scales.

The "Show Half Level Axis" option in the Sample Editor now works as expected.

We have corrected graphical glitches in the output field of the Channel Settings Window.

Q-Link works now also for deactivated MIDI Inserts in the MixConsole.

We have corrected issues with the first Tempo node not being processed by the Project Logical Editor.

We have corrected an issue with Track Quick Controls when a track is deleted and the undo action is made afterwards.

The mouse pointer now shows the correct Object Selection Tool when switching between the alternatives and the Combine Selection Tool mode is enabled.

FX and Group Track presets are now stored and created correctly.

We corrected an issue with the Analyse button in the Tempo Detection panel in HiDPI mode.

Transposing selected events in the Key Editor beyond the visible window space now works as expected.

We have corrected the layout in the MIDI Record Modes panel.

We have corrected the reset function of Time Max and Time Display.

MIDI CC Ramps are now enabled as expected when switching the MIDI Channel from Any to a specific number.

The Enter Project Cursor Position window now closes after entering the position automatically.

Horizontal lines can now be moved when added to the Score Editor.

We have corrected issues with Direct Offline Processing in the Japanese localized version.

The buttons in the HUB have been redesigned.

We have redesigned the scrollbar handles in the Project window in order to fix artefacts in HiDPI mode.

We have corrected the behavior with incremental numbers when adding VST instrument tracks with the same instrument.

We have corrected an issue with entering values in the Info Line of the Signature Track.

We have corrected an issue with the Playhead in the Lower Zone Editor.

We have inverted the colors of the keyboard guidelines in VariAudio mode to match the corresponding key colors.

Warp markers are now created on all selected events when the musical mode is enabled.

We have increased the tolerance of the VST Performance indicator.

Audio is not analysed again when loading projects that use the Standard - Solo algorithm for AudioWarp.

We have corrected an issue with loading Drum Maps.

Audio Extensions

We have improved the handling of temporary Audio Extensions files in order to minimize the required hard disk space.

We have corrected an issue with the Play Tool when using Audio Extensions.

We have corrected an issue with Audio Extensions playing on the wrong channel when using the Divide Track List function.

Plug-ins

We have improved the performance of the Tuner plug-in in projects in 96 kHz.

We have corrected an issue with pitch bend messages in the Pitch Correct plug-in.

We have corrected the init value of the ER low cut in the REVelation plug-in.

The Compressor plug-in now keeps adjusted settings as expected.

We have correced an issue where the routing of plug-ins set to Post Fader was lost.

We have corrected some graphical glitches with the VST Amp Rack on macOS.

We have corrected an issue with the VST Amp Rack on offline rendering.